テレビで放送されるようになってから、一気に有名になった過炭酸ナトリウム。
ただ、実際に使ってみようかと思うものの、イマイチどういうものなのかわからないという部分もあるのではないでしょうか?
だって名前が「過炭酸ナトリウム」ですもん。
何となく効き目がありそうな感じがしますが、科学薬品って印象がかなり強いと思います。
ということで今回は、過炭酸ナトリウムについて、出来るだけわかりやすくご説明してみます♪
過炭酸ナトリウムをざっくり説明!
難しく言えば、「炭酸ソーダ」と「過酸化水素」が混ざって出来たものなんですが、そんなこと言われても困りますよね。
ちょっと分解してみましょう。
炭酸ソーダというのは、炭酸ナトリウムとも呼ばれ、アルカリ剤の中ではかなり強いアルカリ性を持っています。重曹やセスキ炭酸ソーダの上位だとお考えください。
まずこのアルカリは、油汚れ・タンパク質系の汚れを落とします。
アルカリの働きについては、こちらの記事をどうぞ!
一方の過酸化水素というのは、分解されると活性酸素と水になります。で、この活性酸素が強力な「殺菌力・消臭力・漂白力」を持っているんですね。
※ 過酸化水素は弱アルカリ性の水溶液を加熱すると分解されます。お湯で使うと効果的と解釈してください^^
アルカリと活性酸素のダブル効果。
つまりこの2つの働きを合わせ持つものが、過炭酸ナトリウムというわけです。
ちなみに、過炭酸ナトリウムは「酸素系漂白剤」と呼ばれる漂白剤の主成分として使われています。
もしお家に酸素系漂白剤があるなら、裏面を見てみてください。
さて、ざっくりと言葉で分解してみましたが、実際の過炭酸ナトリウムを分解するには、水に溶かせばOKです。前述した通り、加熱すれば、過酸化水素も分解されます。
↓ 水に溶かす
② 炭酸ソーダ + 過酸化水素
↓ 加熱する(お湯を使う)
③ 炭酸ソーダ + ( 活性酸素 + 水 )
あと、過炭酸ナトリウムの特徴としては、環境に優しいという点が挙げられます。
上の説明にあるように、炭酸ソーダはアルカリなので、もともと環境への負担は少ないと言えます。そして、残りは酸素と水ですから合成洗剤などとは基本的に違っていますね。
まぁ、ちょっとしたエコですね(●´Д`●)
過炭酸ナトリウムを使う時の注意点は?
さて、過炭酸ナトリウムについてざっくりと理解できたところで、次は注意すべき点についてお伝えします!
① タンパク質系の繊維は溶ける
過炭酸ナトリウムが分解されて出来る炭酸ソーダは、前述のとおり結構強めのアルカリです。
ですので、絹やウールなどのタンパク質でできている繊維は溶けてしまうので使うことができません。
同様に、皮膚もアルカリで溶けてしまう(ぬるっとする)ので、ゴム手袋などの準備が必要となります。
② ステンレス以外の金属と反応する
よくある失敗で、アルミのお鍋で漂白しようとしてボロボロになるというのがあります。
過炭酸ナトリウムのアルカリとアルミが反応して、変色したり、白い粉を吹いたようになってしまうんですね。
実はこれ、腐食しているんです。
ですので、そのまま続けるとしまいにはお鍋に穴が空いてしまいます…。恐ろしい。
洗濯物の金属パーツも同様にボロボロになりますので、ボタンなどの材質には十分ご注意ください。
とにかく、ステンレス以外は使えないと覚えておいてくださいね!
あとがき
ご家庭で過炭酸ナトリウムを使用する時に必要な、最低限の知識はこれで身についたかと思います。
構造や仕組みを知ってしまえば、なんてことないですよね。
過炭酸ナトリウムの具体的な使い方については、個別に記事を作っていきますので、ぜひ参考にしてみてください!